[野良雲焼-008]自作撥水Copicペンによる施釉実験

釉薬をかけるときに高台や塗り分けなどで一部を撥水加工して施釉を行うことがあるようで、その際に専用の撥水剤を刷毛で塗るというのが主流のようです。
僕はレジスター ストロングというものを買って使ってみているのですが、これをなんとか利用して面白いことができないかと考え、思いついたことを試してみました。それは。。。。

コピッククラシックのオリジナル(自分で調色し使うためのインクなしペン)に撥水剤を入れて撥水ペンを作成する

やってみました。インク注入の写真を取り忘れましたが、特に問題なく注入し、試しに余りの粘土を素焼きしたものに試し書きしてみました。

それを釉薬を入れたカップにドブ漬けしてみると。。。きれいに撥水してくれました!

乾燥させると思ったとおりに撥水します。これで焼いてみたところ

ででん!めっちゃうまく焼けた!!これは想像力を掻き立てられますね!好きなイラストを描いて焼いたりなどもできそうでいろいろ妄想が捗ります。
これを利用して、コースターに幾何学図形などの、手では難しい形状をプロッターなどで描いてみるなども楽しそうです。

ということで、このコピックを僕の持っているCNCのkitmillに取り付けられるようにマウントをRhinocerosで設計しました。バネ、シャフト、ベアリングを用意し、3Dプリンターで作成しました。

作成したコピックマウントをCNCに取り付けます。何度か調整しましたが、概ね想定通りに取り付けられました。

作成した模様を転送し、描画してゆきます。微妙にずれがありますがよく描画できてます。

これで撥水ペン処理が完了です!ここに釉薬をのせてゆきます。

釉ばさみで掴んだ部分に釉薬が溜まってしまったので少し修正しましたが、うまく撥水して模様が施釉できました。こちらで1230℃で焼成してみます。

今回はあえて透明釉薬を使用し、艶とマットの見え方がどうなるかテストしてみます。

こちらが焼き上がり。うまくいきました!いくつかの部分が釉薬が盛り上がってしまっていましたが、施釉の段階で厚く盛られてた部分なので、調整は可能そうです。写真ではわかりにくいですが、ぷっくり膨らんだ模様が可愛く、敢えて透明の釉薬を使ったのは良かったと思います。土の色をいろいろ試してみるのも良いかなと思いました。

また、今後は3D曲面状に撥水してみるなどの可能性も考えられて楽しそうです。手書きでもマシンを使った描画でもまだまだいろいろな可能性があるのでこの分野でも実験をしてゆきたいです。