このチュートリアルは武蔵野美術大学通信教育課程授業用に作成したものです。
現在3Dプリンタは世の中に多く出回っており、種類によって造形方法が異なります。今回はプリンターによってどのくらい造形時間が変化するのか確認してゆきます。
こちらは100mm*100mm*100mmのキューブ形状のモデルです。これをultimakerS5、bambuA1miniのそれぞれのプリンタでスライス作業してみます。
BambuA1mini
こちらは0.2mmピッチ、インフィル15%で確認したところ、3時間55分の予測が出ました。
UltimakerS5
こちらでは同じ0.2mmピッチ、インフィル15%ですが19時間48分の予想です。かなりの差がありますね。
同じモデルで同じ積層ピッチだとしても、ここまで違いができます。ハードウェアとしては造形方式や剛性、補正システムの有無などが影響することがありますし、ソフトウェアとしてはリトラクションの設定やインフィルの設定などが影響することもあります。
同じようなモデルとして1面を開けて中を空洞にしたモデルだとどうでしょう?外壁が1mmの場合にどうなるか試してみます。
bambuは1時間23分、ultimakerは5時間15分という見積もり結果になりました。相変わらず両者での速度の違いはありますが、それぞれかなり短縮できています。見た目のみ重視するのであれば中を空洞にし、3Dプリンタのヘッドの動きを最小限にすることで、時間とマテリアルの節約ができます。
外壁の厚みが薄ければ速度も上がりますが、強度が低くなるので、強度とスピードのバランスを見て設定してみましょう。